え!モグラが虫に変身した?

 皆さん、秋は虫達にとってお嫁さん探しに忙しい季節です。   
 また、冬に備える準備の季節です。  

 何年か前のことです。  
 檜原村の大家さん宅の庭から秋虫の声なのか、それともムササビ等の動物の鳴き声なのかな?と思う「ジーーー、チーーーー」という鳴き声がどっからともなく聞こえてきました。  

 私はその昔、父から「あれはミミズの鳴き声だよ」と聞いていましたので、懐かしさもあり、音のする方へ行ってみましたが、その出どころがなかなか分かりません。  
 すると、その家の大家さんが出て来て「真板さん、この音はオケラが土の中で嫁さん探しで鳴いている音ですよ」と教えてくださったのです。  


 皆さんはこの「オケラ」という虫をご存知でしたか?  
 このオケラ君、地中に掘った巣穴に共鳴させて、大きな音を出しているのだそうです。

オケラとは正式名「ケラ」。

バッタ目・ケラ科の昆虫です。

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 この虫は土の中で穴を通路状に掘り、植物の根や種、小昆虫やミミズを捕まえて生活するモグラと良く似た地中生活をしているのです。
 
 姿形と言えば、胴から上半分がザリガニ似で、下半分はコオロギ似という不思議な姿をしています。
 前足の先端は太い指状となっており、土を掘りやすい形。モグラの手の形そっくりです。また後ろ足も発達していて、後ろへ進む動作もかなりのスピード。
 前進とバックを器用に使って、敵から素早く逃げる事のできる器用者なのです。  


 以前、捕まえた事があります。
 土掘り用の前足(モグラで言えば前足)は固くてしっかりしていますが、全身には小さな毛が生えていて、また体はポニョポニョしていて柔らかく、さわり心地が良いのです。  

 資料によると、この体毛のおかげで「水上を泳ぐ際にも体毛が撥水の役割を果たすので、ビックリするほど速い」そうです。  
 そうなんです。このオケラ君は、土の中での生活を生業(なりわい)としますが、穴掘りがうまいだけではありません。  
 水を泳ぐ事もできれば、さらに羽まであって、空を飛ぶ事もできるモグラ以上の才能の持ち主なのです。  


 夜、街灯の下でカブトムシを探していると、たまにこのオケラ君が飛んでくる事がありますから、皆さんも探してみてください。  


 さて、「一文無しになった状態を"オケラ"と呼びますが、このお手上げの状態がオケラが両手を上げて、バンザイして降参している姿に似ている」事からついたらしいですよ。
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 最近このケラ君と会う機会がめっきり少なくなりました。  
 昔は、家の庭でもよく見る事ができたような気がします。
 
 もしかしたら気をつけて耳をすませば、近くの公園で「ジーーー、チーーーー」とお嫁さんを探す鳴き声を聞く事が出来るかもしれませんよ。
 
 この不思議な形をしたオケラ君を探してみてください。生き物の形って本当に不思議いっぱいですよ。

2017年10月11日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く