変わった名前の植物の由来とは?

 みなさんお久しぶりです。2ヶ月ぶりくらいでしょうか。

札幌ではまれに見る大雪で、植物達は雪にすっぽり覆い隠されてしまっています。春を夢見ながら蕾のなかで休んでいることと思います。

今日はお休みの合間を縫って、植物の資料をもとに変わった名前の植物達のご紹介をしようと思います。

どれくらいご存知でしょうか。ごらん下さい。あとこの終わりに本の紹介の追伸をつけました。


◎ヨグソミネバリ

落葉高木で山地に自生しています。この木は、枯れても何十年も倒れずに立ち続けるという固い木として知られています。この不名誉な名前は、サロメチールによく似た臭い匂いを放つことから「夜糞峰榛」の名が付けられました。私は以前、東京都檜原村数馬にある兜づくり民宿「かんづくり荘」に泊まったときのことですが、この木を使って作られた碁盤を見せていただいたことがありました。でも本当にサロメチールの匂いがして臭かったです。


◎オノオレカンバ

漢字で「斧折樺」と書き、「斧が折れるほど硬い」という特徴から名付けられた樹木です。このオノオレカンバは1ミリ幹が太くなるのに3年かかるという非常に硬い木です。この硬さゆえ、斧が折れてしまうほどといわれるようになりました。岩手県二戸市で、このオノオレカンバをつかったお箸や靴べら、しゃもじなどの日常生活製品づくりをしている「プラム工芸」というお店が東北地域で有名です。一度訪ねてみてはいかがでしょうか。私もたくさん持っていて、使っています。
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◎メグスリノキ

この木は日本国内のみに自生する植物で大きいものでは、樹高10mに達するそうです。資料を見ますと、この目薬の名は、戦国時代頃、樹皮を煎じた汁を目薬として使用すると眼病などに効用があるとする民間療法があったことに由来するそうです。


◎ショウベンノキ

ショウベンノキは常緑の高木で九州、四国などの暖地や琉球、台湾などに自生しています。樹高は高さ10m以上になります。このなんとも可哀想な名前は、5~7月ごろ水揚げが盛んな時期に枝を折ったり、切ったりすると切り口から水を特に活発に出すことから、ショウベンノキの名が付けられたらしいです。


◎ハンカチノキ

この木については以前の記事で、京都植物園で咲いたとき紹介しましたが、花についた白い大きな2枚の苞葉(ほうよう)が垂れ下がり、よく目立ちハンカチをぶら下げているような光景に似ている所から「ハンカチの木」や「幽霊の木」などと呼ばれる様になっています。


◎ナンジャモンジャノキ(ヒトツバタコ)

この木は20~25mにもなる大型落葉高木です。4~5月頃純白の小花が樹冠を覆い尽くすように咲きます。「ナンジャモンジャ」とはもともと、その土地には珍しく誰も名前を知らない植物のことを指す総称・呼称だそうで、全国に何種類もの"ナンジャモンジャ"と呼ばれる植物があるそうです。でもヒトツバタゴが特にナンジャモンジャとして有名な由来は、「明治神宮外苑にあったこの木の名前がわからず、当時の人たちがその木(ヒトツバタゴ)のことを"ナンジャモンジャ"と呼んでいたことが広く伝わっていった」ということのようです。私は長崎県対馬の博物館の脇にこの木の大木があり、「何じゃこの派手に白い花をいっぱい咲かせるのは?」と不思議に感じたことを思い出します。


◎ヘビノボラズノキ

この摩訶不思議な名前の植物はよく華道に用いられます。この和名は、葉の付け根に長く鋭いトゲが2~4個ずつ生え、蛇も登れそうもないことに由来しているそうです。でも名前とは真逆で、生け花の花材に使われるほどかわいらしい小さな実を付ける植物なんですよ。
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◎トリトマラズノキ

茎に刺を持つ特色のメギ科の植物の一種で、この植物には鋭いトゲがあり鳥不宿(とりとまらず)と漢字が当てられています。でもヘビノボラズと同じで茶花にも用いられ、とっても可愛い植物なんですよ。ちょっとしたお茶の世界での名前遊びかもしれませんね。


◎ゴバンノアシ

インド洋から太平洋の熱帯地域の海岸やマングローブに生育しています。果実は4稜があり、その実の形が碁盤の脚に似ているのでこの名がつきました。日本では西表島にわずかに自生していて、日本本土では海岸に漂着する種として見られます。私は南太平洋フィージー諸島の調査に言った時この木の実によく出会います。いま家のテーブルの上に飾っていますが、10cmから15cmくらいの大きさで、見応えがあってなかなか素敵ですよ。
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◎ママコノシリヌグイ

この植物は木ではありません。タデ科の1年草の草花です。この不名誉な名前は、この草の茎や葉が細かい刺だらけで、憎い継子の尻をこの草で継母がいじめで拭いたという伝承話から来ているようです。資料を見ましたら韓国では「嫁の尻拭き草」と呼んでいるようです。私もこの植物を採集したことがありますが、本当に刺がびっしり、これでお尻を引っ掻かれたら血だらけになって痛いだろうなーと思います。
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◎ハキダメギク

外国から入って来た植物です。名前の由来はある植物学者の奥様が家の前の掃除をして溜めていたごみため(掃き溜め)の場所から最初に発見されたことからこの名前がついたそうです。ちょっと可哀想な気がしますね。
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 ほかにもここでまだご紹介出来なかった変わった名前の植物が多くあります。皆さんも変わった名前の植物探しとその由来を調べて遊んでみてはいかがでしょうか。
植物の名前を覚えることがきっと楽しくなりますよ。


---追伸です---

このほど、地域の自慢の自然や文化歴史を発掘発見しながら、まちの方々と24年間まちづくり活動してきた二戸市のドキュメント物語、題して「地域の誇りで飯を食う」の本を出版致しました。ご興味のある方は是非ご一読くだされば幸いです。
旬報社紹介サイトです。

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2016年12月21日 10:00 | | コメントを書く