なぜ渋柿と甘柿があるんだろう----おサルさんのバイオテクノロジー

いよいよ秋も終わりに近づいてきましたが今年は紅葉があまり綺麗でなかったようですね。
そして目立ってくるのが柿の実ですね。
ところで平たい形は甘柿、先の尖った形は渋柿等いろいろ言われているようですが
いまいちはっきりしません。
山の動物達はどうやってこの違いを認識しているのでしょうか。

つい最近面白い出来事がありました。
裏山に来たニホンザルが、たわわとなった柿の木を見つけたようで一斉に木に登り始めました。
私は思わず「ニカー!」としました。
なぜってその木は渋柿だから「キヤー渋い!!」と悲鳴を上げて
がっかりするに違いないと思ったからです。
案の定、キャーキャーという喜びか悲鳴かどちらともつかない声を上げていました。
後で、ふと木を見るとなんと一個も柿の実が残っていません。
びっくりして駆け寄ると、なんとかじられた柿の実が地面一面に捨てられていました。
どの実もかじった歯形がしっかりとあり、どこかに甘い実はないかと
かじり回って探した様な感じでした。

Saru.jpg

一週間後、久しぶりにその木に行ってみました。
なんと驚いたことに捨てられた柿の実が一個もありません。
あれだけ散らかっていたのに。

そうです。サルはかじって捨てた渋柿が唾液によって発酵し甘柿に変身することを知っていたのです。
なんというサル知恵恐るべし。
あの鳴き声は悲鳴ではなく歓声だったんですね。

もともと自然の柿は渋柿で柿の種が十分に成長するまで渋い果肉に包まれ動物に食べられないようにしているんです。


渋柿だって中の種が成長する頃には果肉は渋が取れてそれはれはジューシーで
ジュクジュクになり鳥達が食べやすい甘柿に変身しています。
むしろ甘柿は突然変異によって出来た変わり者で、いま私たちが食べている甘柿は
接ぎ木で増やしたものなんですね。
サルはこの渋柿の食べ方を経験的に昔から知っていて唾液で熟成を早めていたんですね。
今風にいえばサルの「バイオテクノロジー」でしょうか。

ところで前回のコメントへの回答です。
ジューシーな柿の実をついばんでいる鳥さんは、大きな鳴き声を出して
仲間にその場を伝えていることが多々あります。
むろん鳥だって目の後ろ側の羽毛に隠れた大きな耳があり
しっかり仲間の言葉を聞いていますよ。
隠れているのは人間と違って表に出ていると飛ぶときに邪魔だからだと言う説もあります。
私たちのように言葉の数は多くありませんが嬉しい時、蛇等の敵が来て警戒する時、
恋人探しの時等リズムや大きさ、早さをしっかり使い分けて話し合っています。

2007年11月28日 09:50 | | コメントを読む (3) | コメントを書く


コメント

動物や自然の生きる為の知恵って凄いですね。
甘柿はちゃんと柿が熟成すれば甘柿になるんですね。
てっきり、品種自体が違う物かとおもいました。勉強になります。

Posted by: 悠 | 2007年11月29日 12:03


動物も賢い事をするのですね。

実は全ての実が一斉に熟すのが渋柿で、
少しずつ熟すのが甘柿と思ってました。

神様が、甘柿は毎日食べられるように、
渋柿は干し柿などにするのに数日で作業が終わるようにって作ったのかと。

Posted by: モカドワ | 2008年1月11日 05:14


驚きましたあ~。感心しましたっ!あどけない幼児の、鳥さんは耳があるの?の疑問!‟ある!”んですか?恥ずかしながらこの年まで知りませんでした。読者の質問に丁寧に答えて下さった先生!のブログ楽しみになりました。

Posted by: まっつん | 2014年7月13日 09:59