「たぬきうどん」と「きつねうどん」

皆さんまたまた全国的に大雪が降りましたね。
今日は昔から民話や物語に登場し、日本人に愛されてきたタヌキとキツネのお話です。
この時期どんな過ごし方をしているのでしょうか。

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タヌキもキツネも元は同じ『イヌ科』の動物達で、寒い冬でも冬眠はせずに雪山の中でせっせと餌探しをします。
キツネは普段は警戒心が強いせいか、人家から離れた森林や林の中で雪の上を走るネズミを捕まえての一人暮らし、タヌキは警戒心が薄く人なつこいこともあって、里山や人家の縁の下やその周辺で餌とりをしながら暮らす家族単位の集団生活をしているんですよ。

ところで関東では「たぬきうどん」と言えば、上に『天ぷらの揚げかす』が乗っていますし、
「きつねうどん」は『キツネに油揚』といった言葉のごとく、油揚が一枚乗っています。
では、キツネとタヌキは普段どんなものを食べているのでしょうか。
何かこのことと関係があるのでしょうか。

実は両方とも雑食でネズミや昆虫等の小動物を食べますが、
私の観察したところではキツネの方は肉食性が強く、タヌキは植物性、
特にスイカやメロンといったウリ科の食べ物が大好物なように見えました。


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キツネと油揚がセットになった理由を調べてみましたら、『お稲荷さんのキツネの神様が油揚げ好き』とか『油揚げの色・形がキツネがうずくまる姿に似ているから』とされて、どうも本人とは関係なく油揚がうどんに添えられるようになったようです。
ではなぜ『タヌキに天かす』なのでしょうか。

ある日のことです。周りが山に囲まれている私の家で、真冬に天ぷらを揚げた油と
そのかすを翌日捨てようと庭に出しておいた時のことです。
夜中にピチャピチャと庭で音がします。
何の音かなーと、懐中電灯片手にそーっと覗いてみると、
なんとタヌキが油をなめているのです。
照らされた光に驚く様子もなく、家族一同一心不乱になめ回しているのです。
タヌキは油が大好物だったんですね。
きっと「きつねうどん」を考えた人が、「きつねうどん」をまねして、
大好物な油をいっぱい含んでいる天かすを添えて「たぬきうどん」を考えだしたのでは
と思うのです。
これでやっと『天かす』が「たぬきうどん」に乗っている意味が分かった気がしました。

ある研究者の報告によれば、日本人ほど動物を自分と重ねあわせてイメージして
生活している民族は他にはいないそうです。
日本を代表する動物達をイメージした「たぬきうどん」も「きつねうどん」も、
食べ物にまで動物を持ち込んでいて、日本人の動物への愛情を強く感じますね。

2008年3月 5日 14:14 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

気になってたので非常に参考になりました。ありがとうございます。

Posted by: ジン | 2008年5月18日 16:18


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