ほかほかのサツマイモとほくほくのジャガイモのお話

皆さん急に冷え込んできましたね。
いよいよ食欲の秋の到来ですが皆さんは何を思い出しますか。
私はこの時期で思い出すのは、「ほかほかの焼き芋」とバターを付けて食べる
「ほくほくのジャガイモ」です。
今回はこのお芋の代表とも言えるサツマイモとジャガイモのお話です。

Potato1b.jpg

同じ「お芋」と呼ばれながら、中国から日本にやってきたサツマイモと、オランダから日本にやって来たジャガイモが、意外なことに全く違った性格を持っていることをご存知でしたか。

まず最初に意外なのは、それぞれが全く別の仲間ということです。サツマイモは皆さんがご存知のアサガオの仲間(ヒルガオ科)なんです。

咲いた花の形はアサガオそのもので見たらびっくりしますよ。
一方のジャガイモも花を見ると分かりますが、なんとナスの仲間(ナス科)なんです。

次にこのお芋たちの生まれたルーツを探ると、両方とも南米なのですが、
その環境は全く正反対なのです。
サツマイモがペルーの熱帯地域という暑い気候を好むのに対し、
ジャガイモは全く正反対のアンデス山脈に位置するペルーやボリビアなどの
標高4,000mもある高地という気温が低く涼しいところを好んでいるのです。  

そしてその姿や栽培方法も実は全く正反対なんです。
サツマイモはつる性で地面をはって伸びていきますが、栽培するときは
この茎葉(けいよう:葉っぱ付きの茎)を短く切り土に挿して栽培し、
晩秋までに葉のついた芋づるを引っ張りながら収穫します。
一方ジャガイモは30から50cmくらいの茎がたった植物となります。
栽培にあたっては種芋を半分から3等分にしてその小分けしたイモを畑に植えて栽培し、
地上部分が枯れた5から7月中下旬頃までに掘り起こして収穫します。

Potato2b.jpg

では私たちが食べているお芋は、植物のどの部分を食用としているのでしょうか。
これも両方とも正反対なのです。
サツマイモは塊根(かいこん)という養分を蓄えて肥大した根を利用していますが、一方のジャガイモは塊茎(かいけい)と言われる地下の茎の部分を食用にしているのです。

ところで資料で調べてみましたら、芋類のうちジャガイモとサツマイモの生産量はイモ類生産の一位と二位を占めているそうです。

様々な気候変動の中で、ともすると食料不足になりがちな時、
全く生育環境や性質の違う「芋」同士が大切な食べ物となって
世界の人々の生命を支えているなんて凄いことですね。 

様々な性格や生き方の違った生き物が多く棲息していること、
これを私たちは「生物多様性」と言いますが、この様な様々な植物が
多種生息していることで、私たちの命が様々な気候変動から飢えることなく
安心して生活出来るように守っていてくれるんですよ。
私たちを取り巻く様々な多くの生き物たちに感謝です。

2008年11月12日 14:45 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

楽しく拝見させてもらっています。先生の書かれたことも元にブログ書きたいと思いますが。先生の載せられている絵を私のブログに載せる事は出来ませんか

Posted by: AKI5959 | 2011年6月20日 08:56


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