カッコウの子育て放棄大作戦
みなさんこんにちは。お元気ですか。
今日は冬の季節とは少しずれますが、最近のニュースで幼児への虐待など
暗いニュースが多いので、ちょっと話題を変えて
動物の世界での子育て事情のお話をしたいと思います。
今日の主役は他の鳥の巣にちゃっかり卵を産んで育ててもらう
体長35cm前後の「カッコウ」というやや大きめの鳥です。

私たちは自分の卵を他の鳥に預けて抱卵、子育てなどを仮親に托す行為を「托卵(たくらん)」とよんでいます。
この無責任に他人任せの子育てをお願いするカッコウの托卵の相手として良く知られているのが、自分よりかなり小さめな鳥である体長15cm前後のウグイスや、20cm前後のオナガといった鳥です。
カッコウは托卵してもらうだけでなく、卵からかえったそのヒナはウグイスやオナガの卵を巣から捨て、自分だけ仮の親から育ててもらうというのですから、親も親なら子も子です。
昔友人からこの話を聞いた時、「なんて無責任極まりない鳥なんだ」とカッコウに憤慨すると同時に、だまされて托卵を受入れて育ててあげるウグイスにも、「なぜ気がついて対策をとらないのか」と情けなさを感じたことを覚えています。
ところが、近年研究が進んで行くなかで、無責任と思われていたカッコウの
やむにやまれぬ実情が分かってきたのです。
どうして「托卵」という我が子を仮親に預ける決断をしたと思いますか。
じつはカッコウは体長が大きい割には木から木へと飛び回り行動範囲も広いのです。
そのためエネルギーの消費効率をよくして無駄なエネルギーを少なくするため、
体温を低くしているらしいのです。
体温が低いということは自分で卵を温められない。
そこでやむなく他の鳥の体温で温めてもらうという手段によって
自分の子どもを守ってもらう方法を考えついたわけです。
当然一見無責任に、簡単に預けているように思えていたカッコウの托卵作戦は
いい加減なものではありませんでした。
そこには托卵を見破られないようにし、無事に我が子を育ててもらうための
知恵が込められていたのです。
1.カッコウは卵の色や斑紋などを仮親の卵に似せている。
2.托卵する際に仮親の卵を巣から捨てて、数合わせを行う。
3.托卵相手は我が子の好む昆虫食の相手を探す。
4.低温でも孵化するので、普通の温度で温められると孵化が早い。
小鳥類の卵は16日程度で孵化するが、カッコウは12日で孵化。
5.仮親の卵とぶつかっても割れない固い殻で防備。
我が子を預けざるをえなかったカッコウの苦渋の決断と
苦難な試練を乗り越えるために我が子に托した生きる知恵としかけ、凄いですね。
私たちも子を思う親の気持ちを見習いたいものです。
これを知ってから私は憎かったカッコウのファンになっています。
ところでだまされ続けているウグイスはどうしていると思いますか。
この回答はまたいつの機会にかお話しいたしましょう。
では。よいお年をお迎えください。
2008年12月24日 12:55 | | コメントを読む (0) | コメントを書く
