お正月遊びに込めた想い

みなさん新年おめでとうございます。元旦はいかがお過ごしでしたか。
今日はお正月遊びの代表格である羽根つきと独楽(こま)回しのお話です。

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いつ頃から羽根つきが始まったのかと調べてみましたら「14世紀頃の中国で、硬貨を錘(おもり)としてつけ、羽根を蹴る遊びがあり、これが室町時代に日本へ伝わり、羽根つきの起源となった」そうです。
この記録には「貴族が羽根つきをし、負けた組が酒を振舞った」との記録もみられます。
また「戦国時代から羽根つきに厄払いの想いを込めるようになり、江戸時代は年末に邪気よけとして羽子板を贈った」とあります。


これが今日、女児の初正月に羽子板を贈る習慣となったようです。
ようするに羽根つきは子どもの厄払いだったんですね。

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ところで羽根つきのどこに厄払いの想いを込めているのでしょうか。
実はこの羽根つきに使う羽の先に付いている1.5cmくらいの丸くて黒色で堅い玉は「無患子」(ムクロジ)という15mにもなる大木の種なのです。
私も持っていて、よく笛等に加工して遊んでいますが、果実の皮は洗濯用の石鹸の代用にもされていたもので古くから私たちの生活と関わりをもって来た大切な植物なのです。
「無患子」の意味は字の通りで「子どもが病気を患わない」の意味を持ち、羽子板と羽根がセットで無病息災のお守りになっていたようです。

また古文書によれば「ムクロジの実に長い竹ひごをさし、鳥の羽根をつけ、
板で突きあげた」とあり、「羽根の飛ぶさまが虫を食べるトンボに似ているので、
子どもが蚊に刺されないおまじないとして始められた」
という意味の事が書かれています。
これから考えてみますと、羽子板と羽根を女児に贈って健康を願い、
さらに遊んでもらうことで悪い虫に刺されなて病気等にならないように、
女児の厄を払ってもらおうという想いを強く込めていたんですね。

さてもう一つのお正月の独楽遊びについてです。
独楽は7世紀から8世紀ごろの遺跡からも出土しており、
奈良時代以前から回されていたと考えられています。
やがて奈良・平安時代では独楽は主に宮中の儀式として回されていたようで、
資料によりますと「専門の独楽びょう師(儀式で独楽を回して吉凶を占う人)が
神事や仏事の余興として、紫のひもを使って回した」と書かれていました。

その後、だんだんと貴族階級の大人の遊びに変わって、実際に庶民の子どもたちに
回されるようになったのは「江戸時代の元禄年間以降になってから」のようです。
実は私は木工轆轤(ロクロ)を使ってこの独楽を作るアマチュア職人の一人なんですよ。
この独楽制作で一番大切なのは、奇麗にぶれないでまっすぐ回る独楽を作ることです。
この為には木を選ぶことが基本になります。
私は椿、ミズキ等の何年も寝かせた木を使いますが、
ポイントは密度が濃く均一で重い材質の木を使うことです。
ですから独楽作りには結構時間がかかっているんです。
もうひとつ。独楽の面白さに「絵柄」があります。
幅の違う赤や黄色、青、黒の線を絵筆で回しながら何本か引いて絵付けし、
回したときの独特の回転模様を描き出します。
作る職人さんは子どもたちが独楽を回したとき、思いもしなかった不思議で奇麗な模様に
びっくりして独楽遊びを愛してくれるように一生懸命工夫して作っているんですよ。
是非皆さんも独楽を回す時に、この模様も楽しんで
職人さんの想いを感じ取ってくださいね。

2009年1月 7日 09:59 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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