危険な山火事は子孫繁栄の大チャンス?

皆さんこんにちは。
この時期は、春に向かって三寒四温と言われるように寒くなったり暖かくなったりと
気温の乱降下を繰り返しながらだんだん春に近づいていくのですが、
体がついていくのが大変ですね。
今日は、今は真夏のオーストラリアのお話です。

EucaBan2.jpg

皆さんもご存知かと思いますが、最近オーストラリア南東部で記録的な猛暑により、大規模な山火事で大勢の方が亡くなっています。
今回は放火という不幸な出来事が原因でしたが、実はこの時期にオーストラリア南東部や南西部の熱帯乾燥地域と言われる地域では、日本では信じられないくらいの自然発火による山火事が頻繁に起こっているのです。
幾つか原因があるのですが、その一つにあのコアラの餌にもなるこの国原産の「ユーカリ」と言う植物を挙げることが出来ます。
この植物は揮発性の油性分を持っていてオーストラリアの森の4分の3に分布し、このユーカリの溜まりに溜まった枯れ枝や枯れ葉に引火することもその一因と言われているのです。
私が何年か前に行ったときも山火事が起こっていて、あっちこっちで煙が上っていました。

野生生物の多く生息する自然公園地区等ではユーカリ等の葉がたまりすぎると
大火事になるので、何年かに一回ずつ定期的に燃やして森林を管理している
と言う話を聞いたことがあります。
ここで皆さん一つ疑問がおこりませんか。
「そんなに山火事になってしまったらユーカリの木々も燃えて死んでしまわないの」
と。不思議ですね。

実はユーカリは山火事を逆に利用し適応して生き延びてきたと言う
世界でも珍しい生き物なのです。
山火事が頻繁に起こりそうな時期までに種をいっぱいつくっておいて準備し、
用意しておいた固い殻を持った種は火であぶられて殻が割れ、その上で、
山火事が起こった後に必ずと言ってよい程起こる降雨を利用して
一斉に発芽して子孫を残していくという技を持っているのです。
凄いですね。

EucaBan3.jpg

またオーストラリアには、オーストラリア産の野生の花の中では有名で人気があり、よく庭木として利用される「バンクシア」という植物が自生しています。
この植物の果実、ちょっとやそっとでは割れない木質の殻で種を包んだ袋果(たいか)という構造になっています。
ところが山火事が発生するとその熱で袋果の外側の固い殻がはじけて、中の種が周囲に飛び散る様になっているのです。


通常は山火事で焼けてしまったら木は燃えてしまうのですが、
その山火事を逆に子孫繁栄のため利用しているのですね。
日本とは全く違った生き方をするオーストラリアの植物たち。
身の危険を及ぼす自然現象すら味方につけて一生懸命生きているんですね。

2009年2月18日 10:13 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

こんにちわ。私も植物をやっているものですが、オーストラリアの植生にはとても興味があります。この火事によってバンクシアやススキの木などがやっと子孫を残せそうですね。放火はいけませんが、森は自然発火を待っている部分がありますよね。火事の後の灰が森の栄養になり、生態系が保たれる独特の地域だと思います。被害を被った方々はお気の毒でした。

Posted by: sophia | 2009年2月22日 02:00


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