春一番! スギナとツクシの土壌改良

皆さんもうすぐサクラの花の咲く時期となりましたね。
今年はサクラの開花予想では例年より10日くらい早く
3月下旬早々に咲くと言ってましたが、最近春の底冷えが続いていますから
どうなるか分かりませんね。
でも先日私の家の廻りでは例年通り春一番の山菜が芽を出していました。
その名は皆さんご存知の「ツクシ」です。いま私の家の日当りの良い斜面では、
ツクシでいっぱい覆われています。
4月中旬過ぎになるころには、いつの間にかツクシに変わって、
形も大きさも全くちがったスギナが一面に覆い尽くします。

Tsukushi.jpg

この2つの植物は、まるで別の植物のようですが、昔の歌人が「おすぎは誰の子、ツクシの子。ツクシは誰の子、おすぎの子」と詠っているように、スギナとツクシは同じものなんです。
ツクシの生えている地面を丁寧に掘ってみると、ツクシとスギナは地下茎(ちかけい)でつながっているのを見ることが出来ます。

ツクシは胞子をつくる胞子茎(ほうしけい)で、スギナは葉をつける栄養茎(えいようけい)なんですが、いわばスギナは普通の植物で言えば種を作る花にあたり、スギナは栄養を作る葉にあたるんです。
ツクシはスギナにくっついて出ている様に見えることから、「付く子」、袴の所でついでいる様に見える事から、「継く子」となった説があるそうです。
もう一説には、土から出てきた胞子茎は、伸びきる前は先端まで「袴」に覆われていて、その形が「筆」に似ていることから「土筆」という字を当てられるようになったとも言われています。

Sugina.jpg

一方、スギナは全体が円錐形で、ちょうど杉の木の葉の形に似ていることからこの名がついたと言われています。
また一説では、皆さんの中には遊んだことがある人もいるかもしれませんが、節を一担はずし、「どこがつなぎ目か当てて!」と、つなぎ目あて遊びをした様に、節が多いために「接ぎ菜(つぎな)」と呼ばれたことからこの名がついたとも言われています。

じつはこのスギナやツクシは特殊な生態を持っています。
それは酸性土壌の環境を好んで繁殖するんです。
ですからこの植物の生えている場所はアルカリ土壌を好む野菜等の農作物を作るのには適した土地でないことが昔から知られていて、畑として利用するには石灰等を入れて中性かアルカリ土壌化してから使わないと利用できないと言われています。

でももっと不思議なことがあります。
このスギナは酸性土壌を好む割には、葉っぱの中に実に豊富なアルカリ性の元となる
カルシウム分を含んでいて、昔から、血液を弱アルカリ性のサラサラ状態に保つことで
酵素やホルモンの働きを高める効果があり、ガンの予防になると言われています。
この為でしょうか。
スギナは酸性土壌で育ちながら葉っぱの部分はアルカリ性で、スギナが枯れると
その枯れたアルカリ性の葉っぱによって、不思議にスギナが生えていた酸性土壌は
いつのまにか、アルカリ土壌に変わっていくようです。
そして自分の生きている環境が住みにくいアルカリ土壌化していくと、
また別の住みやすい酸性土壌を求めて移動していくんです。
どうしてこんな生き方をしているのかまだ十分分かっていませんが、
いつかスギナとツクシ君に聞いてみたいものです。

2009年3月18日 09:36 | | コメントを読む (4) | コメントを書く


コメント

 数年にわたり沢山ツクシの生える場所を何箇所か見てきました。
 今年はどの場所のどのツクシを見ても殆んどが色が黒っぽく細くてひょろっとしたイジケタ感じの生え方です。
 先生のお話を勝手に解釈して、「数年にわたっての連作?による土壌変化の結果かしら」と思ってます。
 是とは別に、当たり年とそうでない年がツクシにもあるのでしょうか。

Posted by: のんきなおじん | 2009年3月20日 22:26


どちらも子どもの頃によく遊んだ馴染みのある植物です!
おもしろい話をありがとうございましたー

本当に不思議ですね(^ー^)

Posted by: りょうちゃん | 2009年3月26日 17:25


スギナは、畑の厄介者。
 でも野菜栽培の本で、スギナの茹で汁をスプレイすると、野菜の病気予防に効くとありました。お酢も同様で、アルカリ性のためですね。
 家庭菜園で、おいしいトマトを作りたくて、検索してるうちにここにたどり着きました。
 スギナでまた一つ、自然の醍醐味を知ることができました。ありがとうごさいます。

Posted by: いしっしぃー | 2009年5月15日 00:43


とても、面白い記事でした。土筆とスギナの事が、よく解りましたが、依然として、不思議な事があります。子供の頃、育った田舎の周りには、スギナは一杯生えていましたが、土筆を探しても見つかりませんでした。でも、遠足で、数キロ離れた川の土手に行ったとき、一面に土筆が生えていたのです。
今、孫に土筆を見たいといわれて、同じ疑問にぶつかっています。
家の周りには、スギナは生えていても、土筆は見あたりません。
何故なのでしょうか?

Posted by: はなわらべ | 2015年4月 4日 08:17


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