ツツジとサツキの違いは?

皆さん、暖かい日がようやくきたと思ったら、
今度は雨の日が増えてきていよいよ梅雨間近ですね。
山野では植物達が一斉に白色やピンクに赤、紫色と様々な色の花を咲かせています。
今日はこの4月下旬から6月によく見る事の出来る代表的な植物「ツツジ」のお話です。

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ツツジの仲間は野生種で約100属1,350種が知られていて、ツツジ、サツキ、シャクナゲ等も皆同じ仲間なんですよ。
ツツジの仲間は酸性土壌で日当りの良い場所を好みます。日本では、このような酸性土壌の山野が多いため、実に多くの種類のツツジが生息しています。
ツツジはかなり古くから多くの人々の興味を引いていたらしく、ツツジの名は、『出雲国風土記(いずものくにふどき)』(733年)には、大原郡の山野に生える植物として紹介されていますし、また奈良時代の万葉集では9首も歌に詠まれています。

さらに、伊藤伊兵衛によって出版された世界最古のツツジ、
サツキ専門書である『錦繍枕(きんしゅうまくら)』(1692年)では、
ツツジの品種が173品種、サツキの品種が162品種も解説されています。

ところで「ツツジとサツキの違いは?」と聞かれる事があります。
ツツジの仲間にはヒカゲツツジの系列とツツジの系列に分けられます。
このうちツツジの系列の中に幾つかのグループがあるのですが、
この一つに「ヤマツツジ」と呼んでいるグループがあります。
このグループの中に、私たちがよく山で見るヤマツツジ類と呼ばれる仲間と、
一般にサツキと呼んでいる「サツキツツジ」の仲間が存在しています。
サツキツツジは5月中旬から6月中旬が開花時期で、
旧暦の皐月(5月。いまでいう6月頃)が一番多くの花をつけるようです。
現在では品種改良されて1,500種類以上もあると言われています。

サツキツツジはオオムラサキツツジなどとよく似ているのですが、
開花時期がやや遅く、一般的に葉は小さくてかたい形をしていますので、
よく見れば、区別する事は出来ますよ。
皆さんは何種類位のツツジ仲間を見た事がありますか。

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いま私の大学から北嵯峨にある嵯峨御陵に行く道筋には、街路樹として植えられた大輪の紫色の花を咲かせるオオムラサキツツジ、御陵に至る山道脇には、赤い色のヤマツツジや薄紫色のモチツツジが咲いています。
でもちょっと面白い事があります。花の顎(がく)や花に近い葉がネバネバしているのです。
このネバネバしている液は葉や顎にある腺毛と呼ばれるものから出ています。
皆さんもこのネバネバを触った経験はありませんか。

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ところでこのネバネバは何の為にあるのでしょうか。
よく観察してみるとアリや小さな昆虫がくっついて身動きできなくなっています。調べてみましたら、ツツジは花粉を運んでくれる虫(チョウやハチなど)以外の昆虫(アブラムシやアリなど)に食べられてしまいやすいのだそうです。このために粘液を出して捕まえて殺しているのだそうです。ある研究者が実験的にこの粘液が出る腺毛を剃ったら、花は手ひどく食害されたとの実験結果があるそうです。
皆さんも山に行ったらよく見てくださいね。

花が大きくて目立つ植物は、美しさを保つ為に結構裏では必死に努力しているんですね。
最後に最近の品種改良された奇麗なツツジを2種類ご紹介します。

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一つは先ほど紹介しましたモチツツジの改良品種「花車(はなぐるま)」です。
澄んだ薄紫色で深く切れ込んだ花弁はとても美しいです。モミジで有名な京都の常寂光寺(じょうじゃっこうじ)のお庭に咲いています。

もう一つは「マリオン・メリーマン」と呼ばれるツツジの仲間では数少ない黄色花の落葉性ツツジの園芸品種です。私は、檜原村の最大の滝である「払沢の滝(ほっさわのたき)」にあるレストラン「四季の里」の入り口で、一株だけひときわ美しく咲いているのを見つけました。
一度皆さんも見に行って下さい。
親切に説明して下さいますよ。

2010年5月26日 11:29 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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