実りの秋とややこしい植物名

みなさん、一挙に秋真っ盛りになったようです。
山では紅葉が進んでいます。
今年は京都の紅葉は今までにないくらいに見事かもしれませんよ。

ところで今年は山では木の実が少ないらしく、
里にクマやサルが降りてきたニュースでいっぱいです。
東京の檜原村でも、女性が山奥の集落に行く途中に
クマに直面したという話が出ていました。
きっとクマがほしがるような美味しい木の実が近くの山にあるのかもしれませんね。
今日はこのクマも大好物の木の実にまつわるややこしい植物のお話です。

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私も山に行くとよく採集するのですが、クマの大好物の木の実の一つに野生のブドウである「ヤマブドウ」があります。
ところが山野には、ちょっと見た目にヤマブドウと似てはいますが、あまり美味しくないエビヅルという植物が同じ時期に実っています。知らない人は間違うかもしれません。
さらにもう一つこの時期ややこしいのは、これと似たような名前で、全く美味しくないノブドウという綺麗な実を付ける植物があるのです。



ヤマブドウは、甘酸っぱく美味しい1cm前後の実が房状になって垂れ下がります。
秋も終わりの頃はブドウの実が熟して辺り一面にこの香りが漂いますから
クマもすぐに見つけることができるのです。
ワインで有名な北海道の池田町もこの野生のヤマブドウでワインを作り、
国際コンクールで優勝しているんですよ。
もちろんワインだけでなく、ジャムなどにしても美味しいです。
私は自家製の赤ワインを作ります。秋の果実の王様ですね。

80Ebizuru.jpg

一方、エビヅルは同じヤマブドウの仲間でヤマブドウと同じくらいの房状の実を付けますが、見た目は黒く熟していてヤマブドウより美しくはありません。
おまけに、果汁は青臭いため、あまり好まれません。

ヤマブドウと似た名前の「ノブドウ」はアメリカにも帰化している繁殖力の強い植物で、やはりヤマブドウと同じ時期に山野でよく見かけることができます。
上に伸びて平らに枝をつけ、その上に、ちりばめた様に実を付けます。

一見するとこっちの方が綺麗で美味しそうに思う人がいるかもしれないほどです。
熟すと青や紫、赤色の混じったマーブルのような光沢色のある
7mm位の実をいっぱい付けます。
残念ながらとても食べれる物ではありませんが、生け花などに使われ、
園芸用に栽培されている物もあるそうですよ。
是非みなさんも秋の山野で似たもの同士の木の実の違いを観察して
楽しんでみてはいかがでしょうか。

80Nobudou.jpg

この季節、これ以外にも山ではいろんな木の実がいっぱいです。
ネコの大好きな「マタタビの実」、リスが飛びつく「オニグルミの実」、サルが山でお酒を飲んで酔っぱらっていたというお話の元になる「サルナシの実」、人は食べられませんがクマの大好物で冬眠の前に大量に食べる「ケンポナシの実」、私たちが食べても美味しい「ブナの実」、古くから山村で、灰汁抜きをしてお煎餅やお餅状にして食べていたという「トチの実」、ご飯に炊き込んで一緒に食べると何とも言えないくらい美味しいヤマイモの子どもの「ムカゴ」・・・

書いていると自分でもお腹が減ってきます。
みなさんも秋の山に行って木の実集めをしてみてはいかがでしょうか。

2010年11月10日 10:09 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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