新年の赤い実のお値段はいくら?

新年の縁起を担いでいろんな植物が飾られますが、
皆さんはどんな植物を知っておられますか。

縁起ものの代表植物は何と言ってもマンリョウ(万両)、センリョウ(千両)、
カラタチバナ(百両)、ヤブコウジ(十両)、アリドウシ(一両)の
5種と言われていますが、皆さんはご存知でしたか。

いずれも、常緑の低木または小低木で、冬の寒い時期に
真っ赤な実を林の中でつけるのが特徴です。
ところで、なぜ冬の植物に赤い実を付けるものが多いのでしょうか。
それは一番目立って、色の識別能力を持った鳥に食べてもらい、
遠くに種を運んでもらうためなんですよ。

さらに面白いことがあります。
実はこの赤い実は秋の木の実と違って、栄養分が少なくて
美味しくはない手抜きの実なのです。
でも他に食べるものがないこの季節、鳥はお腹を満たす為に
仕方なしに食べているんです。
鳥の弱みに付け込んだ、したたかな戦略だとは思いませんか。
では冬を飾る赤い実の植物の紹介をしたいと思います。

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◆マンリョウ(万両)
ヤブコウジ科の植物で、高さは1mほどになる常緑の低木です。温暖な場所に広く分布していて、冬に赤く美しい果実ができます。
名前がめでたいので正月の縁起物とされています。
葉は、縁が波打ちしており、互生して枝についているのが特徴です。江戸時代に多様な品種が作られ今以上に人気があったようです。
このマンリョウは結構繁殖力が強く、友人の家の庭でも所構わず芽を出しています。

◆センリョウ(千両)
センリョウ科に属する高さは50cm前後の常緑小低木です。マンリョウと同じく冬に赤い果実をつけます。
葉のつき方はマンリョウと違って対生です。実はこの植物は普通の植物とちょっと違っています。
花には花びらに匹敵するものが無く、緑色の雌しべと雄しべしかないのです。花びらに代わるものがないのにあんなに真っ赤な実をつけるなんて、不思議な感じがしませんか。

◆カラタチバナ(百両)
マンリョウと同じヤブコウジ科に属し、全体の雰囲気はマンリョウに似ていますが、葉は尖っています。
一般に『両』の前につく漢数字が多いほど実のつき方が多くなると表現されているとおり、カラタチバナにはマンリョウと違ってあまり多くの実はつかないので「百両」の別名がついたようです。

◆ヤブコウジ(十両)
林の中で地面に沿って茎が長く伸び、その先が20cmほど立ち上がって葉を輪生状(りんせいじょう)につけ、冬に赤く小さな実をつけます。
私の田舎の新潟で冬芽観察などの時、葉の落ちた林で結構よく見ることが出来た思い出深い植物です。
小さい植物にも関わらず赤い実をつけよく目立ち、また盆栽仕立てにちょうど良いくらいに可愛いので、家に持って帰って鉢に植えて楽しんだことを覚えています。資料によれば、明治時代に新潟県でヤブコウジの栽培が流行し、加熱したあげく投機の対象になり、珍しい品種は今のお金にして一株1,000万円位で取引されていたそうです。

◆アリドウシ(一両)
アカネ科の高さが50cmほどの常緑低木で薄暗い林に生え、小さな赤い実をつけますが他の植物に比べて数は多くありません。だから一両!
中心となる一番太い茎がまっすぐに伸び、その側に出てくる枝は二つに分かれて横に広がり独特の形を作ります。
葉の付け根に1対の細長いとげがあるのですぐに見分けることが出来ます。実の数は少なく、また採集しようと手に持った時、まちがって刺さることが多く、その分嫌われて、安く見られて一両!

皆さんも縁起を担いで、この赤い実の万両から一両までの写真を撮ってみては?
寒い冬が少し楽しくなるかもしれませんよ。

2011年1月19日 09:52 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

勉強になります。


次回も見ます!

Posted by: 匿名 | 2011年1月22日 13:37


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