雪山こそ僕の世界なり!

皆さん、去年の夏はあんなに暑かったのに、
今年の冬はこんなに寒いなんて信じられませんね。
京都の町屋住まいの私ですが、朝おきて顔を洗いに行くと、
庭に置いてある手水鉢(ちょうずばち)の水がいつも凍っています。

さて今日はこの寒さなしには頑張れない、
変わり者のお話をしたいと思います。
冬の遊びと言えばスキーですね。
今年は雪質が良いようですが、皆さんは行かれましたか。
私は最近忙しくてなかなか行けません。
何年か前の事ですが、新潟県越後湯沢のスキー場で
スキーを楽しんでいた事があります。
リフトで山頂部まで昇り、ブナ林の低木が一面に生えている付近から
滑り降りた時の事です。
途中までうまく滑っていたのですが、調子に乗ったせいでしょうか、
新雪の中に突っ込んで転んでしまいました。
転んだままシーンとして物音一つしない雪の上で
しばらく上向きになって空を眺めていました。
気持ちがとてもよかったです。

その時、顔の横をこげ茶色の小さな虫が
セッセセッセと歩いているではありませんか。
奇妙な虫です。
餌もない、とても冷たい雪の上を小さな生き物が平然と歩いているのです。
すぐ手に取って見てみました。

86Sekkeikawagera.jpg

その虫は私が以前、夏の渓流の中で見た事があるカワゲラという水生昆虫にそっくりでした。

後で調べて分かったのですが、この虫の名は「セッケイカワゲラ」と言います。
幼虫時代は他の水生昆虫と同じ様に渓流等に棲むのですが、他の虫達が死んでしまったり土にもぐったりしてしまう仲間のいなくなる時期の冬期に、逆に10mm位の成虫になって雪の上に現れ餌を捕っているのだそうです。
でもどうやって羽もないのに川から山の上の方に登って来られるのかまだ謎だそうです。

ところで雪の上なんて食べ物があるの?と疑問の方もあるかと思いますが、
一見食べるものは何もない世界のようにも思えますが、
雪の上は意外や意外、雪の表面には夏や秋にできた多くの花粉やタネ、
胞子、木の皮などがいっぱい落ちているのです。
またバクテリアやコケ等も繁殖していて、
これらを餌として食べて生活しているのです。
餌は雪の上でも小さな虫には十分すぎるくらいあるようです。
この虫は氷河期時代の生き残りではとも言われている貴重な生き物です。
そのせいでしょうか。
めっぽう寒さに強いわりには暑さに弱く、雪の上であんなに元気な
セッケイカワゲラですが手に取って暖めると、とたんに元気がなくなり
死にそうになる程の暑さに弱い虫なんですよ。

是非皆さんもこの冬、スキー場に行ってこのセッケイカワゲラを探してみませんか。
氷河期時代から頑張ってきた、寒さに強いこの生き物と出会えるかもしれませんよ。

2011年2月 2日 09:56 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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