3人の博士の香りのプレゼントとは?

みなさん! やっと寒い12月になりましたね。
もうすぐクリスマス。
でも町がいつもより、ちょっぴり寂しい感じがするのですが気のせいでしょうか。

私はこの時期になると、クリスマスマイブに教会で演じていた
イエス・キリストの生誕劇を思い出します。
また以前、カソリック教会の深夜ミサに参加したことがあるのですが、
何ともいえない香りが立ちこめていて神聖な気持ちになったことを覚えています。
この香りのもとは、イエス・キリストの誕生を知らされた
東方の3人の博士がお祝いに訪ねてきたときに持ってきた捧げものの一つ
「乳香(にゅうこう)」という香料ではないかと思うのです。
一説ではこの乳香は当時としてはかなり高価なもので、
博士は全財産を売り払ってこの乳香を入手し、
イエスのもとに駆けつけたと言われています。
この乳香は、エジプトの王の墓からも埋葬品として発掘されており、
かなり以前から貴重なものであったようです。
大司祭などの職務にある人は就任時に、頭に乳香などで香りをつけた香油を
注ぐ儀式をすることになっているそうです。

乳香という植物はフランクインセンス科に属し主に南アラビア、
ソマリアなどの東アフリカ、インド大陸に分布していいます。
この木の樹皮に傷をつけると樹液が出て、
空気に触れた樹液は乳白色の固まりになるそうです。

この植物はフランクインセンス科に属する植物なのですが、
残念ながら私はこの植物を直接見たことはまだありません。
でも、同じ仲間で同じような香りを発し、
同様に教会の儀式に用いられている植物と出会ったことがあります。
その名をパロサントと言います。

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パロサントの名前は「聖なる木」という意味です。
この意味は樹液が芳しく精神を安定させる効果があり、
教会で香木として焚いて利用していることからこの名がついているそうです。
パロサントの主産地は、あのダーウィンが
進化論を考えるに至った南米のエクアドルです。
キリスト教がスペイン、ポルトガルから南米に伝わったとき、
乳香にかわって同じ香りを発する仲間の植物を探して用いたのではないでしょうか。
私はこのパロサントを、あの進化論が考えられた
ガラパゴス諸島の山部の調査に出かけたとき、
山腹一面に覆い茂っている姿を見つけました。
ガラパゴス諸島では、教会の儀式に用いる香料として高く売れるため、
この樹木が多く持ち出された時期もあったようですが、
今では過剰な伐採を防ぐために政府によって厳重に保護されています。

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今回掲載している写真は、一年間ガラパゴスで植物生態の研究に行って来られた
倉田薫子先生と、ガラパゴス諸島のエコツアーを日本で一番最初から行っている
「アートツアー」代表の波形克則さんから提供していただきました。

乾季の8月には葉を落とし、白い枯れ木のように見えるパロサントは
ガラパゴス諸島を代表する樹木で、島内の全域で見られます。
ぜひチャンスがあれば一度ガラパゴスに行ってみてください。
香油は神の霊力が宿るとされていますから、
もしかしたら出会うだけでも神様から何かすてきな力が与えられるかも知れませんよ。

2011年12月21日 09:36 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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