花が作った「自家製虫とり機」

皆さん、初夏を思わせるような気配もある今日この頃。
以前にも紹介しましたが今年も嵯峨天皇陵で
薄紫色の大きな花のモチツツジを見ることが出来、
それはそれは奇麗だったそうです。
でも京都では最近は急激に数が減り、
まとまって咲いている姿が見られなくなったとのことです。
一方、江戸時代にこのモチツツジを品種改良して作ったハナグルマ(花車)という、
花びらが花車のように全裂(ぜんれつ)する園芸品種は常寂光寺でこれまた満開です。
昨年ですが、いただいた苗木を桧原村の自宅の庭に植えておきました。
これまた満開です。

ところで、モチツツジは触るとベタベタします。
そのベタベタは花の顎や柄、若葉、若枝、花の付け根などにある腺毛から出ている粘液です。
モチツツジの名前の「モチ」は鳥を捕まえる時に使う「鳥モチ」から来ているようです。
まさにこのベタベタは、花粉を運んで受粉を助けてくれる昆虫以外の虫から食害されるのを防ぐためにツツジ自身が仕掛けた罠らしいです。
ある人は「自家製のゴキブリホイホイ」と書かれていましたが、言い当ててますね。

ところでこの時期、このモチツツジと同じように他の虫から身を守っている
もう一種類の花を見ることが出来ます。

その名をムシトリナデシコと言います。
濃いピンクの花が咲いている少し下の茎の部分が茶色くベタベタしています。
ハエトリナデシコとかムシトリバナとも呼ばれる名称の由来は、茎をよじ登って花にやってくる小さな昆虫をこの粘着部分で捕まえて邪魔していることから来ている様です。
日本では江戸時代に鑑賞用として移入されたものが各地で野生化して勢力を拡大しています。
いま京都の大学の正門前に群生して咲いているのを見ることが出来ます。

私が新潟の小学2年生の頃、同級生の家のお庭でいっぱい咲いていたのを覚えています。
私にとっては長い付き合いの思い出深い植物です。

面白い話があります。
このモチツツジの粘液にくっついて動けなくなった虫を狙って食べる、
花に居候している「モチツツジカスミカメ」という
あの臭い虫の代表であるカメムシの仲間がいるそうです。
不思議なのですが、この昆虫は粘着液にはくっつかない足の仕組みを持っているようで、
このベタベタの上を自由に歩き回って、動けなくなっている昆虫を食べているようです。
でも、お腹がすくと、ちゃっかりモチツツジの若葉も食べているそうですから
油断がなりませんね。

2012年5月23日 09:51 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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