今年の山は大変かも

みなさん、秋真っ盛りですがいかがお過ごしですか。
今日は檜原の山からのお話です。

標高550mに位置する檜原村の庭では今、7年前に植えたイチジクの木に
実がいっぱい付いています。
そして畑の脇に植えたブルーベリーの木にも実がたわわです。
ところがちょっと様子がおかしいのです。

檜原の友達から一枚の写真が送られてきました。その写真にはパックリと半分だけ実をかじられた庭のイチジクの実が写っていました。
ショック! すぐに電話して、ブルーベリーの実はどうなっているかと聞くと「今年は実は付いているけれど、全く甘さがなく、半分は干からびているようだ」との返事。おまけに「毎日鳥がいっぱいきて食べまわっている」と言っていました。
悪さをした鳥は、聞いた様子から推察するにヒヨドリの様です。今までこんなことはありません。悪さというより食べる餌が今年の山にはないことからくる、やむを得ない行動のようなのです。
でも悔しいですね。

せっかく今年はおいしいイチジクやブルーベリーを食べられると思っていたのに、
収穫直前で食べられてしまうなんて。
おいしい時期を鳥も毎日じーっと観察していたんですね。

檜原村のレンジャーをやっていた友人に聞いたところ、
今年は山で動物の餌になるブナやミズナラ、
クルミなどの実が極端に少なく不作だそうです。
そういえば近くの山道にリスにかじられた、
ミズナラの末成熟な青いドングリが散らかっていました。

実は、青いドングリはとても渋くて食べられるようなものではないのです。
一説では
「この渋さは末成熟のうちに動物に食べられてしまうことを防ぐためにある防御手段だ」
とありましたが、その渋さの抜けないドングリの実を
リスがあえて頑張って食べているということは、
よっぽど山に実がなっていない不作の年であることを示しているようです。
そういえば最近のニュースで、長野や新潟で人の住んでいるエリアに
ツキノワグマが出没してけが人がでたりしていますが、
きっとツキノワグマも山や里には餌がなく、
やむなく餌を求めてやってきているのかもしれませんね。

野生動物は私たちのペットではありません。
自分で餌を探して生活し、子孫を残して生きていこうとする自立した生き物なんです。
ですから私たちの思い通りにする事はできません。
本来生活している場所の餌が少なくなれば、餌があると考える場所に
餌を求めてやってくることは多々あります。
今年は特に多いかもしれません。
そんな時、人と動物の衝突は起こります。
でもみなさん、命の危険が私たちにある場合をのぞいて、
怒ったり、すぐに退治してしまおうなんて思わないでくださいね。

昔の話ですが村の老人が
「真板さん、一番上になっている柿の実は採らないで残しておくんですよ。
 冬に餌がなくなった時の鳥のためにね」
と話してくださったことを思い出しました。
「こんな気持ちを野生動物に持たないといけないな」
とイチジクを食べられて怒った自分に反省しました。
皆さんもちょっとだけでも良いですから、
優しい気持ちで野生動物の振る舞いを見てあげて下さいね。

2012年10月10日 09:16 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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