あなた無しには生きられない生き方?

皆さん、最近急に寒くなってきましたね。
私の周りでは風邪を引いている学生が増えています。気をつけてください。

先日のことですが、アマチュア写真家の羽柴さんから
京都植物園に行って撮影された一枚の写真を見せていただきました。
その植物はお正月に羽子板で突くあの羽根にそっくりの実が付いていました。
この植物は、2m程になるビャクダン科の「ツクバネ」と言う植物です。
以前、皆さんに「舞った舞ったジャングル舞った」で空を舞う
ラワンの種のお話をしましたが、それの日本版植物といってもいいかもしれません。
落下するとき、1cm位の種子がついた長さ3cmほどの4枚の羽状の苞(ほう)が、
竹とんぼのプロペラの様にくるくると回りながら落下します。

でもこの植物は普通のものとはちょっと生活の仕方が違っているのです。
一見すると普通の小さな樹木の様に見えますが、
実は自分の力では生きていけない植物なのです。
このツクバネは光合成もして自分で養分も作るのですが、
それだけでは自分を維持できず、他の植物の根などに寄生して
栄養分を吸収している半寄生性という生き方をしています。
栄養を横取りさせてもらう寄生の相手としてアセビ、ドウダンツツジ、カエデなど
山地部の緩斜面で比較的やせた土地に生える植物を選んでいるようです。
きっと栄養のいいところで生える植物が相手だと、種を発芽させるとき
他の植物もいっぱい生えていて、競争が大変で避けているのかもしれませんね。
そして、やせている土地で生きる分、足りない養分は
寄生する相手からちゃっかり補給させてもらうなんて、
なんと図々しくもたくましい生き方なんでしょうか。

もう一つビャクダン科で同じような半寄生の生き方をしている植物がいます。
その名を「ヤドリギ」と言います。

もう少し秋が深まって木々の葉が落ちた頃、クリやサクラ等の木の枝の高い場所に
巨大なアフロヘアーの様な緑色の塊がここかしこと付いていることがあります。
50cm前後ほどの放射状の塊には、よく見ると、
いっぱいに分かれた枝が付いていています。
葉は、やや緑色で触ると革鞄のような感触で、プロペラの形をしています。
葉と枝は枯れるとバラバラになってしまい、私は押し花を作る時、
本当に苦労したことを思い出します。

この果実の中にある種子は非常に粘着質な液体に包まれていて、
鳥に食べられても消化されることなく粘着状態のまま出てきて木にくっつき、
そこから発芽して、光合成をしながら、足りない分の栄養を
木から頂戴して成長していきます。
太い枝の先端部や分かれ目という、他の植物では生育しにくい場所を選び、
競争を避けながら生活していくというこの賢い生き方は
誰から学んで来たのでしょうか。不思議です。

国際社会の中で生き抜くには「競争を勝ち抜くエネルギーとスキルが必要」と
最近マスコミ等で耳にしますが、戦うだけが生きる方法ではないことを感じます。
弱さを活かした巧みな知恵で生きていく方法もあることを教えてくれます。
戦うことの嫌いな僕は「ほっ!」としますが、皆さんはいかがですか。

2012年10月24日 10:30 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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