ボディーペインティングを楽しんではいかがですか?

みなさん、すっかり寒くなりましたね。
京都の紅葉は、例年に比べて一週間も早く山々を染め、赤や黄色と彩りを増しています。

今日は体の一部を美しく染めてくれる、私が出会ったすてきな植物のお話をしようと思います。
以前、南太平洋の楽園といわれているフィジー諸島のアンバサ村という人口80人の小さな集落に行ったときのことです。
男性はみんな短い黒色のちぢれ毛だったのですが、女性の髪の色がなかなかおしゃれなんです。
黒い髪の人もいましたが、中には赤茶色、こげ茶色、黄色に染めているご婦人がいます。
びっくりして「何で染めているんですか?」と聞きましたら、フィジーの海岸域に生えているマングローブから採ったエキスだと教えてくれました。
この染料の元となっているマングローブの種類は、日本では「ヤエヤマヒルギ」と呼ばれている種類に近いものです。
この木の皮をはいで煮詰めてドロドロの液を作り、髪にこすり込んで染めるのだそうです。
フィジアンのご夫人が「アキオ! つけてみたら?」と
私の髪に手でベタベタと刷り込んでくれましたが、
前髪の一部が濃くて赤みの強い明るめの茶色に染まり、
なかなか格好良かったですよ(^~^)

私は、西表島で布の染料として利用しているのは知っていましたが、
まさか、髪染めとして使うなんて驚きでした。
それぞれの国によっていろいろな使い方があるもんだな、と感心しました。

後日、フィジーの髪染めエキスを西表島の染色作家である石垣昭子さんにお渡しして
布に染めてもらいましたが、髪と同様に赤味の強い茶色に染まってきれいでした。
残念ながら最近ではフィジーでもこの髪染め染料を作る人は少なくなり、
売っている化学染料を使うとのことでした。
南太平洋の島々の小さな集落にも、都会の生活用品が
ひたひたと押し寄せているんですね。
ちょっと寂しい気がします。

ところで、今紹介した石垣昭子さんの工房に何度かお伺いしています。

ちょうど真夏だったと思いますが、庭の片隅に高さ2m位の木にトゲトゲのついた、卵の両端をとがらせたような赤い色の実がなっていました。
昭子さんに「真板さん、割って中を見てみたら? おもしろいものが入っているよ」と言われ、言われるがままに割ってみると、中に赤橙色をした5mm位の小さな種がいっぱい詰まっています。手に取ってみると、べっとりと赤い色が手につきました。擦ってもなかなか落ちません。試しにほっぺに擦りつけてみると、結構赤色が映えてきれいに見えます。

この植物は「紅の木」といわれ、種についている赤橙色の染料は
「アナトー」と呼ばれています。
南米のアマゾン川流域の原住民が、ボディーペインティングや口紅等に用いています。
以前調査で、アマゾン川の上流域に生活する原住民を訪ねたことがありますが、
このアナトーを使って大人も子どもも、体と顔に赤く太い線でペインティングしていて
印象的だったことを覚えています。
こんな木の実を使っているなんて、当時は知りませんでしたから驚きでした。
最近は日本でも売っているようですから、みなさんも栽培して
ペインティングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

2012年11月21日 09:07 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


コメントを投稿する

ブログの管理者が公開を承認するまでコメントが反映されない場合がありますので、ご了承ください。 また、投稿されたコメントはフジテレビKIDSが企画・制作する映像物や出版物、ウェブサイト、広告宣伝などで利用させていただく場合がありますのであらかじめご了承 ください。