日本で最初! みんなでつくった「オオコウモリの森」

皆さん、早咲きのカワズザクラ開花情報があちこちから届いています。
ご覧になった方はいますか。
少しずつですが暖かくなっているようです。

暖かいと言えば、先日ですが南大東島に行ってきました。
最高気温22度、ちょっと歩くと汗をかきます。
島ではサトウキビ収穫の真っ最中です。
刈ったサトウキビは製糖工場に運ばれ、黒砂糖の原料となる原液を搾り取るのですが、その黒糖の甘い香りが島中に漂って、南国の不思議な世界に迷い込んだような気持ちになります。
今日はこの島の子ども達と15年間かけてつくった「ダイトウオオコウモリの森づくり」のお話です。

南大東島は、沖縄本島から約400km東方に位置する周囲約21.2kmの亜熱帯の島です。
この島の子ども達は映画「旅立ちの島唄 ~十五の春~」で有名になりましたが、中学を卒業すると高校への進学の為に島を出て行かなくてはなりません。

「この子ども達が沖縄本島に行っても、周りの友達に自分のふる里を自慢して、いつか友達を連れて戻って来られるようにしたい!」と考えた島の人たちは、島の自慢探しとして、15年前に子ども達と一緒に「宝探し」を開始したのです。
子ども達にとって「一番の宝」はこの島にしかいない愛嬌ものの「ダイトウオオコウモリ」でした。
そして「このコウモリをみんなで守っていこう!」と約200人の小中学生が中心となって、食べるものの少ない時期の餌場を確保する為に、実のなる木の植樹運動を行ったりして「オオコウモリの森づくり」を行ったのです。
2008年09月03日「不思議な島のダイトウオオコウモリ」の記事も合わせてご覧ください

この活動は、「子ども達がいつか島に戻ってきた時、友達に自慢する場所にしたい!」との願いが込められていたのです。
その森づくりの場所として選ばれたのが、なんと島の真ん中にある今は使わなくなった大きな滑走路でした。

まず、何百メートルにもわたって滑走路を覆っている分厚いコンクリートとアスファルトを大型の機械で剥がしていきます。
その滑走路の土の中から戦時中の爆弾が何個も出てきて大騒ぎになった事もあります。
苦労の末、滑走路の端から約三分の二位まで剥がし、森づくりの場所となる細長い土の道を確保したのです。

次は東京からボランティアで参加していただいたランドスケープデザイナーの小沼康子先生の指導のもとで、植栽に必要な木々の種を島中から集めては、ポットに入れての苗木作り。
次に台風の元でも木々が育つようにと、まずは成長の早いゲットウ、パパイヤ、バナナを植え、その間にビロウ、イヌビワ、ヤマグワ、フクギ、テリハボクなどの成長の遅い木々の苗木を子ども達と一緒に植えていきます。
誰が何処に植えたのかがわかるようにと、植える場所をロープで升目状に区切り、各自の思い出の場所づくりとしたのです。

夏の苗木への水やり、観察会、勉強会、枯れた場所への補植等、大人と子ども達との恊働作業が延々と続いたのです。
そして子ども達から子ども達へと作業は引き継がれ、やがて15年が経ちました。
今回島を訪れた時、当時教育委員会におられ担当だった宮城さんが「先生、久しぶりに森を見に行きませんか。立派に育っていますよ」とニコニコしながら、ちょっと自信ありげに誘って下さいました。

びっくりです。
あの元滑走路の場所には、大きな森が出来上がっていたのです。
聞けば、強烈な日照りによる干ばつ等で、何度も枯れそうになったとか。
そのつど朝夕に水やり、手入れを繰り返したそうです。
立派になった森の写真を掲載しましたので見てください。

15年経って、子ども達が自慢できる森になりました。
既にオオコウモリが餌を食べにやって来るそうです。

もう20歳を過ぎて働いている元子ども達も大勢います。
いつか友達だけでなく、家族を連れて帰ってくる時があるかもしれませんね。
自分が南大東島の島人である誇りを家族に見せる為に!

2014年3月12日 09:09 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

行ってみたいな~南大東島。魅力満載ですね。(西表島の‟さがり花”も空気がチョコレートの香りがしました。)

Posted by: まっつん | 2014年7月16日 19:53


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