虫もだまされる「飾り花」の季節

みなさん、先日桧原村に行って来ました。
刈り取られたジャガイモ畑にはアキアカネが飛んでいたり、夜にはコオロギの鳴き声も聞こえたりと、近寄る秋の気配でいっぱいでした。
気配というより、もう山は秋に入ったのかもしれませんね。
今日はそんな秋の気配がする「檜原村フジの森」の山一面を飾っている植物のお話です。

「桧原村フジの森」のちょっと木陰になっている山の斜面一面が、白くてかわいいかわいいボール状のつぼみをつけた植物におおわれていました。
この花の名前は「タマアジサイ」と言います。
かわいくは見えるのですが、近寄って葉に触ってみるとざらついた感じがしてビックリです。
これからこのボール状のつぼみが段々とあじさいの花を咲かせていく様子をご紹介しようかと思います。

◎まずこのボール状のつぼみは幾重にも皮状のものに包まれていますが、つぼみが大きく成長するにつれて、上の方から亀裂が入ります。

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◎次に、幾重にもつぼみを包んでいた皮状のものが次々に裂けて、はらりはらりと剥がれ落ちていきます。
この皮状のものを苞(ほう)と呼んでいます。
植物用語の一つで、花や花序(かじょ)の基部にあって、つぼみを包んでいた葉のことを言います。
やがて剥がれたその中から、つぶつぶの淡紫の小さな花が見え隠れしてきます。

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◎次にその周りには、4枚の白色の花びらが、花火のように何本も飛び出してきます。
この白い花びらは「装飾花(そうしょくか)」と呼んでいる花の一部が大きくなったものです。
一説では、ひときわ自分を目立たせて遠くから昆虫を呼び寄せるための仕掛けと言われています。
そう言われてみると、木陰の中でこれだけ目立つと、虫達が「蜜がいっぱいあるかも!」とだまされてやってくることは間違いなしですね。

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◎そして最後に全ての苞が落ち、その後には40mm位にはなる、2mm〜5mmのつぶつぶの粒状の淡紫色の小さな花の塊りと、その周りをとり囲むかのように20mm〜30mmの白色の装飾花がいく本もでき、皆さんの良く知っている見事なアジサイの花の姿をつくりだして、山の斜面を飾ります。

いま関東の山では、このタマアジサイの真っ盛りです。
暑いこの季節、一カ所でつぼみから開花までのいろんなステージをまとまって観察できることは滅多にありませんが、唯一タマアジサイは可能です。
ぜひお出かけになって一度ご覧になってはいかがでしょうか。
皆さんのお越しをお待ちしていますよ。

2014年8月27日 10:34 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

ふしぎな森のふしぎ先生こんにちは!山に咲いてるあじさいを、山あじさいと、今まで思いこんでいましたが、あじさいにも、種類がいろいろある事が、わかりました。今回、たまあじさいの、装飾花のお話し、面白いですね、白い装飾花に誘われて、虫が、寄ってくるなんて、たまあじさいの清楚な素敵な花の魅力でしょうか?それともやはりだまされたのでしょうか?(*'▽'*) 

Posted by: なりこ | 2014年9月 6日 18:51


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