「ガラパゴスゾウガメ」と「ウチワサボテン」は進化友達?

皆さんこんにちは。北海道では若葉が勢いを増して、若葉を通して差し込む日差しには優しさがあり、心が和みます。
先日、「日本ガラパゴスの会(JAGA)」から連絡があり、何年かぶりで上野動物園の「ガラパゴスゾウガメ」と対面してきました。

ガラパゴスゾウガメは名前の通り南米エクアドルのガラパゴス諸島にのみに生息する世界最大のリクガメで、どのような餌を食べているのかによって島毎に鞍のかたちが違っていることをチャールズダーウィンが発見し、進化論を思いつくきっかけとなったとされている動物です。

191galapagos1.jpg上野動物園には推定1930年以前産まれの「太朗」と1939年以前産まれと言われている「亀吉」が飼育されています。
実はこの2頭がどの島からやってきたのかは今まで不明でした。ガラパゴスゾウガメは一般的に「餌となる草本生植物の多い場所にはドーム型が、少ないところには低木やサボテン等を食べるため背甲が反り返った鞍型が生息する」とされています。
そこで動物園とJAGA、大学、高校が協力して最新技術と蓄積データを基に、その遺伝子分析を行ない、どの島からやってきたのかを調べようとしているのです。結果が楽しみですね。

資料によれば、「ダーウィンがガラパゴス諸島を訪れた時には、15亜種のガラパゴスゾウガメが存在していたものが、現在では11亜種に減った」と報告されています。
その原因は、17世紀から19世紀にかけての海賊船や捕鯨船などの乗組員が海洋航海の為の食肉用として大量捕獲したことが原因とされています。
今は捕獲に代わって人間が家畜やペットとして持ち込んだ野ブタやイヌ、ネコ等がゾウガメの卵や子どもを食べたり、かなりの勢いで増え続けているヤギがゾウガメの食料である草木を食べ尽くしてしまうことが原因で生息数の激減が続いています。
このヤギを退治したり、失われた木々を植え直したり、森を取り戻そうと現地の自然保護管理官たちが頑張っています。是非皆さんも応援して下さい。
JAGAでも寄付金を集めて応援しています。ご協力お願いしますね。

ところでこの島では進化しているのはゾウガメだけではありません。
私がこのガラパゴス諸島を調査で訪れたときのことです。現地ガイドさんが、「このガラパゴス諸島にはガラパゴスゾウガメに食べられることから身を守ろうとして、動くことの出来ないウチワサボテンも独自の進化をしているので興味深いですよ。」と話してくれました。
一緒にいくつかの島でウチワサボテンを見たのですが驚きでした。
ガラパゴスゾウガメの生息している島では、絵に示したように幹が松の木のように硬く、背を高くして葉が食べられないように上の方にしかついていません。

191galapagos2.jpg10mにも及びそうな背の高いものもあります。完全な自衛策です。
その反対に、ゾウガメが少ない島に行ったときは、食い荒らされる心配がないので、背が低く幹が短く葉が地上すれすれまで垂れ下がって少しだらしない感じがしました。

凄いですね。動物と植物が子孫を残して行く為にお互いに知恵を絞りながら姿形を変えて進化して行くなんて。
このガラパゴス諸島では今なお進化し続けている動植物の姿を他にもいっぱい見ることが出来るんです。是非、一度行ってみて下さい。

2015年5月20日 18:00 | | コメントを読む (1) | コメントを書く


コメント

いつもとても勉強になるお話ありがとううございます。私は前からとても気になっている事があります。それは------
蛞蝓です。聞いたところでは、進化したのがカタツムリというのですが、では蛞蝓は哀れ進化を逃した生き物なのでしょうか。先日蛞蝓らしきものが駐車場をゆっくりと這っていました。しかし駐車場です、うっかりすると(というかうっかりしなくても)引かれてしまうと思い
移動させようと思ったのですが、
やはりできませんでした。私はおそらく
見殺しにしてしまったのかもしれません。それでも進化できなかったあの一本の蛞蝓が気になって仕方ないのですが。
どうかお教え願います。

Posted by: 芳賀聡美 | 2016年4月12日 18:35


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