ゾウガメは僕たちが守るんだ!頑張れゾウガメ君

皆さん、ガラパゴス報告第2弾です。
ガラパゴスには生物種数7,500~9,000種が生息していると推定されています。
この島が外部からの影響を受けずに生き物が進化を遂げてきたかを計るガラパゴス固有種の割合を見ると、鳥類75%、哺乳類92%、爬虫類97%でいかにこの島の生き物達が外から隔離され、独自の進化をしてきたかがわかります。

爬虫類の代表は何と言ってもゾウガメです。
実はガラパゴスと言う名前は「ゾウガメの鞍」と言う意味です。今日はこの「ガラパゴスゾウガメ」とこのカメを守ろうと頑張っている人々のお話をしようと思います。名前の由来の様に、ガラパゴスのそれぞれの島々には環境に適応してきた鞍の形の違う様々な種類のゾウガメが生息しています。
でも、ゾウガメにとって決して楽園ではありませんでした。
海賊や捕鯨船員に食料として食べられたり、島に住み着いた人々が持ち込んだヤギ、ブタ、ロバ、イヌ、ネコなどによって餌である草を先に全部食べられたり、卵を奪われたり、足で踏まれてしまったりと迫害に合い続け、今では14種類いたゾウガメのうち3種類が絶滅、つい最近まで元気でいたピンタ島で発見された最後の一匹「ロンサムジョージ」も死んでしまったのです。
現在、生息するのは10種類になってしまいました。今現在、生存しているゾウガメの中でもなんとかしないと絶滅しそうな種が5種類以上もいるのが現状です。大ピンチの状況なんです。

この島の環境を管理するガラパゴス国立公園事務所とチャールズダーウィン研究所はこのピンチを脱しようと、全力を挙げて様々な活動を続けているのです。その活動の幾つかをご紹介したいと思います。

サンタクルス島の高地に位置する農場ではゾウガメの餌となる草地が多いことから国立公園事務所がゾウガメを観光客に見学させても良いことを条件として何頭かのゾウガメの保護繁殖を委託しています。
久しぶりに見学してきました。なんと苦節10年!ついに3つの卵の中から1つだけが有精卵で、1頭の赤ちゃんが誕生したのです。zougame1-2.jpg牧場のおじさんはお喜びでした。
広大な草地には元気に餌を食べる何頭もの大人のゾウガメがゆったりと過ごしていました。
また来年に赤ちゃんが生まれると良いですね。
ここの食堂に以前亡くなった大きなゾウガメの甲羅の標本が残っていて、甲羅の大きさと重さを体験できるように中に潜り込むことが出来ます。
友達が中に入ってゾウガメのように歩いてみたのですがとてつもなく重くて大変そうでした。
こんな重い甲羅を担いで毎日餌を求めて歩くゾウガメがどれだけ餌が必要かよくわかりますね。zougame3-4.jpg次はイザベラ島にある国立公園局が運営するゾウガメ増殖センターです。
ここでは絶滅に瀕しているゾウガメをこのセンターで孵卵器を使ったりしながら保護増殖作業をしているのです。
5年経って自分で餌を食べられるようになった子ども達は生息していた島に戻されるのです。zougame5-6.jpg1999年から2015年現在までで、なんと1852頭の子どもが生まれています。
7年くらい前までなのですが、20名の小学生からなるガラパゴスゾウガメクラブをダーウィン研が運営しており、放課後にこのセンターに来て餌やりをしていました。
このクラブの子ども達にテレビ局がインタビューした時のことです。
「この島のゾウガメは僕たちが守らないとだめになっちゃうんだ。だって大人が外から持ち込んだ動物で大変な目に会っているんだから。」と目を輝かせて語り、インタビューアーがびっくりしていたのを覚えています。
さすが生粋のガラパゴス生まれの子ども達ですね。
 
さて、最後は今頑張っている学校のお話です。先ほどのゾウガメクラブの活動は実はもうありません。予算がなくなり中止していたのです。でも安心してください。

イザベラ島の市長さんが私財と国の予算を投入して3歳児から14歳までの260人の子供達を1クラス約25人で11クラスに分けて「自然を自然のまま残す」、「環境保全への意識を高める」ことを目的とした環境教育を実施していたのです。ちょうど3歳児のクラスがその真っ最中でした。zougame7-8.jpg窓際に走りよって、私たちに挨拶をしてくれた子ども達はみんな生き生きしています。
「ダーウィン研のクラブ中止になりましたが、イザベラ島の行政に引き継がれ継続していますよ。」と4期目に入った市長さんの言葉が印象的でした。

1970年以降、エクアドル本土からガラパゴスに多くの人が移り住んできました。
その人たちにとってガラパゴスは故郷ではありません。でも、この子ども達はこの島が故郷なのです。
そしてゾウガメもイグアナもみんな自分たちの大切な友達なのです。
この子ども達にもっともっと島を大切にしたいと思う心が育ち、大人になっていけば、人と自然と動物達が一緒に暮らせる「進化の楽園」がきっと出来上がっていくに違いありません。
是非皆さんも応援してください。
子どもたちの未来の故郷を作るために見守ってください。
よろしくお願いします。

2015年10月14日 20:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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