オジギソウの秘密------身を守るには寝るのが一番?------

 皆さん、こんにちは。今日は久しぶりの梅雨どきの快晴で気持ちがいいです。こんなに晴れている日は不思議と眠くなります。今日は眠りにちなんだ植物のお話です。
 数年前のちょうど今頃ですが、南米アマゾン川流域にパンタナールという南米最大の湿地がありますが、アニマルウオッチエコツアー体験に行った時のことです。その時期はちょうど乾期で雨が少なく気温も高く、草を食べて生きている動物にとって餌の確保に大変な時期でした。私が泊まったのはこの湿地帯の真ん中にある牧場の宿舎でした。宿舎と言っても眠るときはベットでなく、地面から1,5m上に吊られたハンモックの中で眠るのです。
「なんでハンモックなんですか」と訪ねましたら「夕方の6時から夜8時の間、マラリア蚊が多く飛ぶのです。でもこの高さ以上には上がってこないのです。それで地面より高くしたハンモックで寝るのが安全なのです」
との答えが返って来きてビックリしたことがありました。
 翌朝のことです。群れで飛んできた青色をしたオウム(アララスー)の群れの声で起こされました。ジャガランタ(南米原産のキリの仲間の植物)の花を食べにやって来ていたのです。木の周りには食べ尽くされた花が一面に散らかっていました。ふとその木の周りを見て驚いたことがあります。木の周辺一帯の草花は動物に食べられあまり生えていません。でも草食獣に食べられずに淡いピンク色の花をつけて生えている植物の群れがあったのです。この植物を見て、小学生の頃を思い出しました。この植物とは日本で園芸植物として栽培されているオジギソウです。

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 じつは、小学5年生のとき「オジギソウが何故閉じるのか?」の観察実験をまとめ、新潟県の夏休み観察コンクールで発表して優勝した思い出がある植物だったのです。葉が閉じると同時に、枝が折れ曲がり、お辞儀をしている様に下を向きます。そうすると、葉と枝を支えていた茎に付いている鋭い刺がよくわかる様になります。気をつけて触らないと怪我をするのです。またこの植物は、夜になると勝手に葉を閉じて眠ってしまいます。本当に不思議な植物です。

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 この仕組みについては多くの研究者によって解明されていますが、ここでは何故、動物の様な葉を閉じる運動の仕組みをこのオジギソウが身につけたかについて考えてみたいと思います。 
 皆さんは何故だと思いますか。ヒントは自然から身を守る為、また動物から身を守る為です。
まず、夜間に葉を閉じて寝てしまうことですが、次の様に考えられています。
 「オジギソウ」の原産地はブラジルといわれ、一年中気温が高い地域です。また、あまり湿地を好みません。乾期の、他の植物が育ちにくい時を狙って競争をさけて発芽し成長します。でも競争をさけて成長すると言いましたが、そこでは別の危険があるのです。それは熱さから来る水分の蒸発により、乾燥して乾涸びてしまうことへの恐怖です。そこでこのオジギソウが考えたのが、光合成の必要の無い夜間には葉を閉じ、少しでも葉から出る水分の蒸発を防ごうと考え、この様に進化したのでは?と考えられています。
 もう一つ、触ったらすぐに葉を閉じる動きの素早さは何の為でしょうか。これは、このオジギソウの育つ乾期は他の植物が少ないため草食獣に真っ先に食べられてしまう危険性が大です。これから身を守る為に動物に触られた瞬間、素早く葉を閉じて驚かせると同時に枝を折り曲げて茎の刺を表にだし、動物の口に刺がささって、食べにくくし、嫌われる様にしている?とか、もう食べ終わってしまったのか?と誤解させるとか、萎れた葉っぱのふりをして、美味しくなさそうに見せて食べられるのを防ぐのでは?と言われています。けっこう生きる為に工夫をしているんですね。
 資料によりますと、日本へは江戸時代後期にオランダ船によって持ち込まれたといわれています。そして今では世界中に帰化しているとされています。でも南米の様に動物に食べられることの危険性は他の場所ではなさそうですから、きっと熟睡しているのかもしれませんね。

2016年7月 6日 16:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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