私もまねたい!イタヤカエデに乾杯

 皆さんこんにちは。
 もう山は秋の気配でいっぱいです。

 先日京丹後美山町の友人から、「今年は丹波栗が豊作ですよ」と連絡を頂き、早速一番大きい4Lタイプを注文致しました。
 「ちょっと冷蔵してから茹でたり、焼き栗で食べると、栗特有の香りと甘みが増して美味さが倍増になりますよ。」とアドバイスが届いていました。


 今日はイタヤカエデのお話です。

 以前、イタヤカエデからメイプルシロップを作ることは可能であるお話をしましたが、ついに檜原村では試作品が出来て、試食しました。
 今回はその補足編として、最近読んだとてもためになる、本に書かれていたイタヤカエデの紹介です。

 モミジやカエデと言えば、何となく可愛い樹木のイメージでしたが、イタヤカエデは高さ15m~20m、直径1mにもなるのです。
 この植物は陰樹といわれ、比較的大きな樹木の下の、太陽の光があまりあたらない環境で発芽して大きな木へと成長し、やがて森を構成する主役にまで成長する努力家なのです。
 決して目立たず、しかし、生まれ置かれた、決して満足でない環境を巧みに使いながら、しっかりと努力して成長していく作戦の持ち主なのです。


 植物は陽の光から光合成を行って栄養を作り出し、その栄養を基に自らを成長させていきます。秋になるといっぱい種子をつけます。
 京都美山町の京大演習林(芦生の森)で、大きなイタヤカエデの周りに1.5mくらいの稚樹がニョキニョキと群生していたのを見た事があります。
 でも、もともとイタヤカエデの生えているところは、地面まで十分陽の光の届かない環境です。ですから発芽しても、大きくなれず一生稚樹のままで、やがて枯れてしまう場合も多々あるそうです。厳しいですね。


 問題はここからです。
 なんとか成長したイタヤカエデですが、この快適な環境がずーっと続く保証はないのです。
 イタヤカエデの周りで他の木が大きくなってしまい、陽のあたらない環境となり、光合成がうまく出来なくなってしまう場合があるのです。

 言い換えれば「枝や葉を維持するエネルギーが足りない」「将来の成長が見込めず収支が赤字」になってしまうと言う事です。
 そこでイタヤカエデは、大胆な行動に出て、「思い切って成長して大きくなった幹を枯らしてしまう」のです 。
 なんと言う事でしょうか。先を悲観して自殺してしまうのでしょうか。
 私も本を読んでいてビックリしましたし、「こんな事ってあるのかな!」と思いました。


 でもご安心ください。地下の部分の根だけはしっかり生き続けているのです。
 そして、機会が来れば、身軽になって、また新しく芽を出して生きるのだそうです。
 見かけにとらわれず、ひたすら身を捨ててでも生きることを追い求めるイタヤカエデに乾杯です。
 私もまねたい生き方です。素晴らしいですね。


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 ぜひ皆さんも山で枯れたイタヤカエデを見つけたら、その下で、じーーと、次のチャンスを狙って眠っている姿に声援を送ってあげてくださいね。

 詳しい内容は、『イタヤカエデはなぜ自ら幹を枯らすのか-樹木の個性と生き残り戦略樹木の個性と生き残り戦略』 著者:渡辺一夫(築地書館)を手に取ってご覧ください。

2017年9月27日 10:00 | | コメントを読む (0) | コメントを書く


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